易経とは?初心者向けにわかりやすく解説|人生の「時と変化」を読む東洋の智慧
「易経(えききょう)」という名前を聞いたことはあっても、
「易経とは、いったい何なのか?」
「占いの本なのか、それとも思想や哲学なのか?」
「現代の私たちが学ぶ意味はあるのか?」
と疑問に思う方は多いでしょう。
易経をとても簡単に表現すると、
世の中の「時」と「変化」を読み、今どう行動するかを考えるための古典
です。
易経には、陰陽、八卦、64卦、384爻など独特の体系があります。
しかし、最初から難しい言葉をすべて覚える必要はありません。
まず大切なのは、
「すべてのものは変化する」
という易経の基本的な考え方を知ることです。
この記事では、易経を初めて知る方にも分かるように、その基本を順番に解説します。
易経とは何か?
易経は、古代中国で成立し、長い年月をかけて受け継がれてきた古典です。
「易」という言葉には、物事が変化していくという考え方が深く関係しています。
私たちの周りを見ても、変化しないものはほとんどありません。
朝になり、昼になり、夜になる。
春になり、夏になり、秋になり、冬になる。
人間も生まれ、成長し、年齢を重ねていきます。
仕事や人間関係も同じです。
順調な時もあれば、思うように進まない時もあります。
易経は、こうした変化を、
「今はどのような時なのか」
という視点から捉えます。
そのため易経は、単なる未来予測だけではなく、
変化する状況の中で、自分がどう行動するのかを考える智慧として読むことができます。
易経は「占いの本」なのか?
易経というと、「占い」を思い浮かべる方も多いでしょう。
確かに易には、問いを立てて卦を得る占筮(せんぜい)という長い伝統があります。
しかし、易経を単純に「未来を当てるための占い」とだけ考えると、その一面しか見ていないことになります。
易経には、
- 物事は常に変化する
- 良い時にも次の変化がある
- 困難な時にも次の変化がある
- 進むことがよい時がある
- 待つことが必要な時もある
という、人生や社会を見るための考え方があります。
だからこそ易経は、長い歴史の中で占筮だけでなく、思想や人生観とも深く結びついてきました。
易経で最初に知っておきたい「陰と陽」
易経を理解するうえで、最初に知っておきたいのが陰陽です。
たとえば、
- 昼と夜
- 明と暗
- 動と静
- 剛と柔
のように、世界には対照的な性質があります。
ただし、
陽=良い、陰=悪い
という意味ではありません。
昼があれば夜があり、活動する時間があれば休む時間があります。
そして、
陰から陽へ。
陽から陰へ。
状況は変化していきます。
この陰陽の変化が、易経を理解する基本になります。
八卦とは?
陰と陽の組み合わせから作られる基本的な象徴が八卦(はっけ・はっか)です。
八卦には、
乾・兌・離・震・巽・坎・艮・坤
の8つがあります。
それぞれ、
- 乾(けん)=天
- 兌(だ)=沢
- 離(り)=火
- 震(しん)=雷
- 巽(そん)=風
- 坎(かん)=水
- 艮(ごん)=山
- 坤(こん)=地
という自然界の象徴と結びついています。
易経では自然の姿を通して、人間や社会の状態、そして物事の変化を考えていきます。
64卦とは?
八卦を上下に組み合わせると、64卦になります。
64卦は、さまざまな「時」や「状況」を表します。
たとえば人生には、
- これから成長していく時
- 人と協力する時
- 困難に向き合う時
- 慎重に進む時
- 一度立ち止まる時
- 新しい方向へ変わっていく時
があります。
64卦を学ぶときに大切なのは、単純に、
「この卦は吉」
「この卦は凶」
と覚えることではありません。
今、自分はどのような状況にいるのか。
その状況は、どちらへ変化しようとしているのか。
という視点から考えていきます。
384爻とは?
64卦には、それぞれ6つの爻(こう)があります。
64卦 × 6爻で、全部で384爻になります。
少し難しく感じるかもしれませんが、初心者の段階ですべて暗記する必要はありません。
大切なのは、
同じ状況であっても、その中のどの段階にいるのかによって意味が変わる
ということです。
始まったばかりなのか。
成長している途中なのか。
頂点に近づいているのか。
次の変化が始まろうとしているのか。
易経は、こうした変化の段階まで細かく考えていきます。
易経でいう「時」とは何か?
私が易経を学ぶうえで、とても大切だと考えているのが「時」です。
同じ行動であっても、いつ行うかによって結果は変わります。
種をまく時があります。
育てる時があります。
収穫する時があります。
そして、次の春を待つ時があります。
人生や仕事も同じです。
何でも早く行動すればよいわけではありません。
反対に、考えてばかりで動かなければ機会を逃すこともあります。
今は進む時なのか。
待つ時なのか。
変える時なのか。
易経は、その「時」を考えるための一つの智慧なのです。
易経は現代の人生や仕事にも使える
易経は古代に生まれた古典ですが、私たちが直面する問題には現代にも共通するものがあります。
仕事について考える
転職、独立、新しい事業、契約、人間関係など、
仕事ではさまざまな判断が必要になります。
そのとき、
「今はどのような時なのか」
という視点を加えることで、状況を別の角度から見ることができます。
人生の転機について考える
結婚、住まい、家族、仕事、生き方。
人生には大きな転機があります。
すぐに答えが出ない問題について、自分の現在地を見つめ直す方法の一つとして易を活用することができます。
人間関係について考える
相手を単純に「良い人」「悪い人」と判断するのではなく、
現在どのような関係性にあるのか、何を変える必要があるのかを考えるきっかけにもなります。
易経は自分で学ぶことができる
易は、専門家に占ってもらうだけのものではありません。
基本的な仕組みと方法を学ぶことで、自分自身で易を立てることもできます。
基本的には、
- 何について問うのかを決める
- 易を立てる
- 卦を確認する
- 卦や爻の意味を読む
- 自分の状況と照らし合わせる
- これからの行動を考える
という流れになります。
最初から64卦や384爻をすべて覚えようとすると、易経は非常に難しく感じます。
初心者の方は、
陰陽 → 八卦 → 64卦 → 易の立て方
という順番で学んでいくと理解しやすくなります。
易経を学ぶ目的は「答えをもらうこと」だけではない
私が易を伝えるときに大切にしていることがあります。
それは、
易に人生を決めてもらうのではなく、易を通して自分自身で考えることです。
人生には、誰かに正解を教えてもらうことのできない問題があります。
そんなときに易を立て、
「なぜ、この卦が出たのだろう」
「現在の自分に当てはめると何を意味しているのだろう」
「今の自分は何を変える必要があるのだろう」
と考える。
その過程そのものに、易経を学ぶ価値があると考えています。
初心者が易経を学ぶなら
易経には、陰陽、八卦、64卦、384爻など、多くの言葉が登場します。
難しそうに見えますが、最初からすべて理解する必要はありません。
まずは、
「すべては変化する」
「その変化には時がある」
という基本的な考え方から始めてみてください。
そして実際に自分で問いを立て、易を立てるようになると、易経は単なる古典の知識ではなくなってきます。
人生や仕事について考えるための実践的な智慧
として、少しずつ理解できるようになります。
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