易経の用九・用六とは?乾為天と坤為地だけにある特別な辞

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易経の乾為天と坤為地には、六つの爻辞の後に「用九(ようきゅう)」「用六(ようりく)」という特別な辞があります。ほかの六十二卦には見られないため、易経を読み始めた方が戸惑いやすい部分です。

用九・用六は、乾の六爻がすべて陽、坤の六爻がすべて陰であることと深く関係します。この記事では、用九・用六の意味、卦辞・爻辞との違い、変爻を読む際の基本的な考え方を解説します。

用九・用六とは乾為天と坤為地だけにある辞

通常の卦には、卦全体を示す卦辞と、初爻から上爻までの六つの爻辞があります。乾為天にはそれに加えて用九、坤為地には用六が置かれています。

  • 用九:乾為天の六つの陽爻に関わる特別な辞
  • 用六:坤為地の六つの陰爻に関わる特別な辞

卦辞と爻辞の役割を先に整理したい方は、易経の卦辞・爻辞とはをご覧ください。

乾為天の用九「群龍首無きを見る、吉」

乾為天の用九には「見群龍無首、吉(群龍首無きを見る、吉)」とあります。複数の龍がいながら、誰か一人が自分だけを先頭として強く押し出さない姿として読まれます。

乾は強い創造力と前進する力を表します。しかし陽の力が極まると、独断や行き過ぎにもなり得ます。用九は、力を持つ者同士が互いを生かし、固定した首領を立てずに調和する姿を示すと考えられます。

坤為地の用六「永貞に利ろし」

坤為地の用六には「利永貞(永貞に利ろし)」とあります。柔順さや受容の姿勢を一時的なものにせず、長く正しく保つことの大切さを示します。

坤は何でも従えばよいという意味ではありません。大地が万物を受け止め育てるように、自分の役割を守り、持続的に支える力です。用六は、陰の徳を安定して保つ方向を示しています。

なぜ乾は九、坤は六なのか

易経では、陽爻を「九」、陰爻を「六」で表します。そのため乾為天の爻は初九・九二・九三・九四・九五・上九、坤為地の爻は初六・六二・六三・六四・六五・上六と呼ばれます。

九と六の表記や六爻の位置については、易経の爻とはで詳しく説明しています。

用九・用六はいつ読むのか

伝統的には、乾の六爻がすべて変化する場合に用九、坤の六爻がすべて変化する場合に用六を重視する読み方があります。ただし、複数の変爻をどう扱うかは占法や流派によって異なります。

そのため、用九・用六だけを切り離して吉凶を決めるのではなく、問い、本卦、変爻、之卦、卦辞・爻辞を合わせて読むことが大切です。本卦と之卦の関係は、本卦・之卦と変爻の基本を参考にしてください。

用九と用六から学べる二つの姿勢

用九 用六
対象 乾為天 坤為地
爻の性質 すべて陽 すべて陰
中心となる姿勢 強さを独占せず調和させる 柔順さと正しさを持続する
注意点 独断・過剰な前進 受け身・従属との混同

用九と用六は、陽と陰のどちらか一方を善悪で判断するものではありません。陽が極まったときの節度と、陰が極まったときの持続性を、それぞれ示しています。

乾為天と坤為地を64卦の入口として読む

乾為天と坤為地は、64卦の最初に置かれた二つの卦です。乾と坤を学ぶと、陽と陰、進む力と受け止める力という易経全体の骨格が見えてきます。

乾為天と坤為地の各ページを読み比べ、64卦の成り立ちへ進むと理解しやすくなります。

カードで卦に親しむ

文章だけで64卦を覚えるのが難しい場合は、日常の問いと結びつけながら卦に触れる方法もあります。易経64卦カード「人生の天気予報」では、無料でカードを引き、出た卦のページを確認できます。

用九・用六を含む古典の読みを体系的に学びたい方は、易経講座をご覧ください。

まとめ

用九は乾為天、用六は坤為地にだけある特別な辞です。用九は強い陽の力を調和させる姿、用六は陰の徳を長く正しく保つ姿を伝えます。流派ごとの読み方の違いも踏まえ、卦辞・爻辞、本卦・之卦と合わせて理解しましょう。

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